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土屋豊 / Yutaka Tsuchiya |
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1966年生まれ。1990年より本格的に作品制作を開始。
1994年より複製自由のフリービデオ『WITHOUT TELEVISION』を自主流通により発行。1998年から自主ビデオの流通プロジェクト「ビデオアクト」を主宰。メディア・アクティビスト達のネックトワークを広げるための活動を続けている。
“メディアが支配的な現代社会で、われわれが耳にする情報はテレビから流れるキャッチコピーばかりだ。世界各国のビデオ・アクティヴィストたちはそれに対抗してオルタナティヴで重要な情報を発信してきた。そんな日本のビデオ・アクティヴィストのなかでも、土屋豊は想像力たくましい部類に入る。土屋はWITHOUT TELEVISIONを組織して、廉価ビデオを制作してきた。W-TVのシリーズ三作目になる『あなたは天皇の戦争責任についてどう思いますか』では、1996年8月15日の終戦51周年記念日に、靖国神社で、第二次世界大戦の悲劇に対する昭和天皇の責任について、参拝者にインタヴューしている。戦死軍人を奉っている靖国神社の主眼は軍国主義的な国家主義の宗教的な賛美であるから、驚くまでもなく、参拝者の多くは彼の質問に対し否定している。だが、土屋や撮影スタッフは、頭部に取り付けた小型カメラをつかって、参拝者にリラックスして自分の考えを話してもらうようにしたため、現代の天皇制イデオロギーの問題に関する興味深い視点を捕らえることができた。土屋はインタヴューの内容をダイレクトに批判することは避けて、インタヴューをデジタルに編集し、ちょうど他の報道機関に対抗する形でのメディア・イメージとして作品をつくりあげている。このような手法の作品を観るには、観る方も主流のテレビ番組を観るような人物ではなく、識別力・判断力を駆使して自分の確固たる意見を作り上げられるような人物でなければならない。”
(アーロン・ジェロー/1997)
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© Yutaka Tsuchiya
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