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水越香重子 / Kaeko Mizukoshi

主に写真や映像を用いて、撮影されたイメージの表徴性や機能、歴史的記述の構造などを考察する作品を制作している。
その方法として、“ドキュメンタリー”といわれるカテゴリーについて多様な角度からアプローチし、その可能性や概念を考察、拡張する試みをおこなっている。
イギリス文学の古典『嵐が丘』の舞台とされるイギリス北部の荒野で撮影した記録写真とビデオを用いて、記録されたイメージが表徴するものの多義性や可変性について言及した“Enthusiasm” (2005)。一般的にドキュメンタリーに求められる『客観性』ではなく、あえて作家の『主観性』を作品の軸とする事で、ドキュメンタリー映像の持つ客観性と主観性、記憶と記録のはざまを捉えようとした” In the wind” (2006)。あえてフィクションという方法論を用いながら、その映画構造に現代社会におけるイメージのあり方を反映させる事で、フィクションのスタイルをとったドキュメンタリーの可能性を探求した” DELIRIUM” (2007)。近年では、あえて『操作』によってドキュメンタリーのルールを破ることで、別の角度から現実のリアリティーを表出させるドキュメンタリーを探求した” Hymn” (2009)や、過去に記録されたイメージのファウンドマテリアルを用いて、既存のドキュメンタリーとは異なる作用による新しいドキュメンタリーの可能性を探求した” Images in the Process of being Documented”など、ドキュメンタリーというカテゴリーの概念を逸脱、拡張する作品を制作している。
1976年東京生まれ。現在ニューヨーク、東京在住。
www.kaekom.org
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© Kaeko Mizukoshi

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Enthusiasm

2005
color, sound
9'32"
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falling between equal and near-equal

2005
color, sound
11'59"
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In the wind

2006
color, sound
10'44"
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DELIRIUM

2007
color, sound
10'21"

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