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アン・ジュンジュ / An, Jungju |
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アン・ジュンジュは現実の世界から実際の音やイメージを集めながら、それらを選択し、切り取り、並べ替え、微妙で主観的な世界観をつくりあげる。The Bottles では韓国内の工場に集められた酒類の瓶を絶え間なく追っていく。片方は直近から、片方は離れた位置から撮影された、工場の2つのラインのビデオクリップが、同時に垂直に分けられて映し出される。まるで2つの別々のレコードプレーヤーから別々のサウンドトラックを演奏するかの様に、アンは製造工程から拾い集めた機械的なノイズを注意深く並べ、その“音楽”を互いに調和させたり反応させたりする。速度やリズム、拍子、一見したところ冷たく残酷に聞こえる機械音をコントロールすることによって、見る者にとって深いベースのようなうなり音や、呼吸のような有機的なものへと変化させる。
Smoking では、二人の男が離れて座り、煙草を吸って休憩している。背景の声は震え、高く、意味をなさないが男たちの呼吸をそのまま表現している。単なる日常の町の風景が、アンのアフレコによりユーモア溢れる情景と変化する。
Their War 3 では、政治的パレードの場面を撮影している。祭典をそのまま映し出す変わりに、音楽と行進する人々の動きは切り取られ、繰り返され、より劇場風に映し出される。日常の風景を切り取りながら、アンは作品の中でパレードに参加せずして振付家となっている。
アン・ジュンジュは韓国に生まれ、ヨンセイ大学修士号を2006年に取得した。現在は韓国国立現代美術館、フランスのニュイ・ブランシェ、ソウルのインサアートスペース、Arco 07 Spain 等を含む韓国内外で多くのグループ展に参加している。アンはヘルシンキのレジデンスプログラムHIAP に参加し、同地で個展を2007年に開催した。
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© An, Jungju
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