鈴木の「アフター・ダーク」は、とあるゴルフ練習場の24時間をほぼ定点カメラでとらえ６分に凝縮したものである。カラフルなつなぎの作業員が真夜中の練習場にたくさん現れ、黙々とボールを集める様は、おとぎ話の一場面のようであり夜中に小人が現れておじいさんのために靴を作る物語を彷彿とさせる。
緑の丘と白いボール、風にはためく赤い旗、曲がりくねった道やフェンスの向こうの家々などの構図と、そこに忙しく動き回るブルーや紫や黄色の全身つなぎの人々は非現実的なものを見ているかのような錯覚を見るものに起こさせる。
鈴木悠子は1976年生まれ。立命館大学卒業、Bゼミ修了。主に写真作品を制作しており、ZAIM、BankART NYKやURANIWA LABOなど横浜を中心に活動している。
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© Yuko Suzuki
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