愛知県生まれ、東京在住。家族の古い写真をモチーフにインスタレーションを作ることで知られる。作品は古い私的な写真を使っていながら、観客のそれぞれの記憶を一瞬にして呼び起こし、懐かしいような悲しいような過去の時間を思い出させる。記憶の中の過去は、いつも美しく脚色されている。きわめて女性的ともいえる視線で、三田村は過去の時間を逆戻りさせてしまう。
近年は、写真のみならず映像を用いたインスタレーションや、朝食会などプロジェクトベースの多彩な活動を行っている。
所蔵作品、Rondo-N Bunny's whisperと“彼女のドレスの紫の花”では、移り変わるイメージと静止画と見まがうような景色の中で,作家本人が現れる。その中のナラティブは、やはりどこか静謐で私的な物語である。
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