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チェン・ハンフェンは1974年生まれ、上海在住。彼の作品は常にデザインや色を重視しつつも、企業のロゴを変容させてパターンを作ったり、拾って来たゴミのレディメイドのインスタレーション、中国伝統の切り絵を現代風にしたものなど消費文化への批判や政治的な作品が多い。 "サンタの小さなお手伝いたち" (2008) は、20年近く世界のクリスマスオーナメント(飾り)生産を一手に担う中国のとある村の短いドキュメンタリーである。クリスマスソングと、列車の車内から村へのバスと、ロードムービーのような楽しげな雰囲気で作品は始まる。 中国のその小さな村では1年中クリスマス飾りを手作りで生産しており、金粉銀粉で川や美しかった池は汚染され、水は高価になった。それでも、村人は工場のおかげで裕福になり、今では他の農村からの出稼ぎ労働者を雇っているので皆幸福であるという。村の所在はちょっとした秘密でもあるらしく、作品は短いながらドキュメンタリーである。この話は破棄されたコンピューターの処理場となっている町、グイユを思わせる。グイユでも、村人がプラスチック部分を手で焼いて希少金属をとりだしているため、ダイオキシンによる水の汚染と村人の癌罹患率が高く、小額のお金と引き換えに人々は健康と自然を失っているのである。 http://www.chenhangfeng.com