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<シンポジウム> コピーレフトとアート -抵抗か、戦略か |
左から、長谷川、毛利、藤井、作田、金谷、白田(敬称略)
コピーレフト、パブリックドメイン、クリエイティブコモンズ、、。様々な著作権の方式がある中、あえて作品をパブリックドメインにしたりするアーティストもいますし、ユーチューブなどで作品を見せる作家も多く居ます。
新たなテクノロジー誰でも簡単に、安価に既存のデジタルの素材をリミックスしたり、創り出したり、それを公の目にふれられるようにできるようになりました。著作権強化の動きは、そういった自由な表現を違法として縛ろうとしています。この動きには反対しなければならない一方で、アーティストはプロの表現者として著作権による収入が重要なのは間違いありません。抵抗としてのコピーレフト、そして戦略としても考えられるコピーレフト。そしてその提案者であるリチャード・ストールマンによる本来の意味を思い出しながら、ディスカッションいたしました。
今回は、あまり事前に皆さん全員にプレゼンを用意してきてもらうのではなくて、すでに著作権については一家言ある方々ばかりなので、フリーディスカッションの時間をかなり多くとりました。
もちろんこちらからいくつかのトピックは用意していたのですが、そこではなくてクリエイティブコモンズジャパンについて、またその思想について、白田さんからの批判的なご意見があり、そこから毛利さんの反論が始まり、予定調和的なトークではなく、本当の議論の場をみることができました。このようなことは、決して事前に意図できることではなくて、その場、その人々との関係から起きるあるケミカルみたいなものが関わっているのでしょう。今回、皆さんお互いによく知っているフィールドのいわゆる仲間ではなく、むしろ初対面でトーク(白田さんと毛利さんがそうでした)というところで、こういうことが起きたと言えると思います。
観客の皆さんにとっても刺激的なディスカッションであったようで、時間をすぎても質問やコメントが数多くいただけました。終了後、ぜひ続きのディスカッションをやってくださいというメールもいただきました。
コピーレフトについては、リチャードストールマンの活動を特に紹介したかったということと、複製と配布を無料にすることで、アーティストには逆にメリットになる、と言う部分を強調したかったのですが、話題はもっと広く根本的な部分へ行ったように思います。それでも決して新しい話題ではないが重要なコピーレフトについて議論の発端をここ横浜で作れたと思いますので、意義深いイベントになったと考えます。
日時:2009年6月26日 午後7時より9時半ころまで
場所:創造空間9001 横浜市中区桜木町1-1-75(JR桜木町駅改札を出て右脇)
TEL 045-226-5511 http://www.9001.tv/index.shtml
入場料:500円
入場者数:40名
スピーカー:
金谷 憲 ひげびじょん フリーメディアリサーチラボ
作田知樹 アーツアンドロウ 横浜国際映像祭 キュレーションスタッフ
白田秀彰 法政大学 准教授 法学博士
藤井光 アーティスト
毛利義孝 東京芸術大学 音楽環境創造学科 准教授
助成:平成21年度先駆的芸術助成 横浜市芸術文化振興財団
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